オンラインビジネス講師の中には、言葉の使い方や表現によって、自分の実績やスキルを誇張して見せる人がいます。これらの表現は一見するとすごい成果のように感じられますが、冷静に読み解けば実態が見えることもあります。以下に、よく使われる言い回しと、それを見抜くための具体例を挙げます。
巧妙な言い回しとその解釈例
1. 海外の大都市在住の顧客を強調する表現
例文:「●●在住の起業家に、●●キロ離れた日本からオンラインで●●を教えている」
• 一見どう見えるか:異国のプロフェッショナルや起業家に高度な指導をしているように見える。
• 実際の可能性:「●●在住」といっても、海外在住の日本人個人事業主や趣味レベルの起業をしている人かもしれない。
例えば、『隣町の個人事業主にオンラインで教えている個別指導のパソコン講師』と、スキル面においてこの文言のみでは、特に差別化できていない(冷静に読めば読み取れない)。
一度だけの指導や、SNSでの偶然の繋がりが誇張されているケース。
• 見抜き方:その「起業家」が具体的に何をしているのか?規模や実績についての具体的な情報があるか?相手のITスキルや背景が不明瞭なら、「異国のプロを指導」という印象操作かもしれない。
2. 権威ある方法論やメソッドの名前を利用
例文:「●●(有名企業・海外・エリートなイメージの業界)でも使われている●●式メソッド!」
一見どう見えるか
- 講師がそのメソッドの権威的な立場にいるように見える。
実際の可能性
- そのメソッド自体は講師が考案したものではない。
- 誰もがアクセス可能な知識や方法を、あたかも自分独自のノウハウのように扱っている。
- 本の表紙を並べているが、それらの書籍を執筆したわけではなく、メソッドの普及とは無関係。
見抜き方
- メソッドや著名人との直接的な関係があるかを確認する。
- その講師がメソッドに独自性を加えている場合、その内容に具体的な価値があるかを検証する。
- 本で勉強すれば誰でもできる」タイプの知識なら、学ぶ価値と対価を冷静に比較する。
3. 誇張された「企業研修実績」
例文:「大手企業も採用するテクニックを教えます!」
実態
- 「大手企業が採用している=その講師が直接関わったわけではない」。
- 講師自身は中小企業や個人向けに活動している場合でも、大手の名前を引き合いに出すことで権威付けしている。
見抜き方
- 具体的な企業名が挙げられている場合、その企業の公式サイトやプレスリリースで講師の関与が確認できるかを調べる。
4. 曖昧な「業界内で有名」「プロも認める」などのフレーズ
例文:「業界内で話題のテクニックを指導」
実態
• 業界内で「話題」とされる根拠がない場合が多い。
• 業界といっても具体的な規模や影響力がわからず、自己申告である可能性。
• 見抜き方:
• 業界や専門家の具体的な評価が確認できるかをチェックする。
「言い回しのテクニック」を利用する理由
こうした表現を使う講師は、初心者をターゲットにしていることが多いです。初心者は業界の裏事情やスキルレベルを正確に判断することが難しく、言葉の印象だけで信頼しがちです。そのため、以下のような心理を利用しています:
1. 海外や大手企業への憧れ:
異国や大企業と関わりがあるように見せることで、自分のステータスを高めて見せる。
2. 専門用語や権威を利用:
一般的に知られていないメソッドや技術を利用し、あたかも自分がその代表者であるように演出する。
3. 初心者の情報格差を利用:
業界に詳しくない人に対して、曖昧な表現で圧倒的な知識量をアピールする。
まとめ:信頼性を見抜くためのポイント
• 表現や言い回しが具体的か、抽象的かを確認する。
• 写真や名前が出てくる場合、それらが独自の実績として成り立つかを検証する。
• 冷静に情報の裏付けを調べ、過剰に演出されていないかを見極める。
誇張された表現に惑わされず、講師の実力を判断するためには、これらのチェックポイントを活用することが大切です。