「外資系大企業」や「グローバル企業」というフレーズは、講師の実績に箔をつけるためによく使われます。ただし、具体的な役職や実績が書かれておらず、「職務内容のみ」が強調されている場合、実際の成果やスキルを誇張している可能性があります。以下に、このような表現を見抜くポイントを示します。
典型的な言い回しと意図
例文:「⚫︎⚫︎⚫︎(外資系大企業)で⚫︎⚫︎(職務内容)を経験後、独立」
一見どう見えるか
• 外資系企業で専門的なスキルを身につけ、大きな成果を挙げたプロフェッショナル。
• 大企業のブランド力を自身の実績としてアピールしている。
実際の可能性
• 外資系企業で働いていたのは事実でも、短期間の派遣や契約社員、補助的業務だった場合がある。
• 職務内容が抽象的である場合、実際の業績や具体的な役割が曖昧。
• 会社のブランドを借りた「肩書き詐欺」に近い。
見抜くための具体的なチェックポイント
1. 「役職」や「業績」の有無を確認する
• 信頼できる場合:具体的な役職(例:マネージャー、アナリスト)や、プロジェクトにおける具体的な成果が書かれている。
例:「営業マネージャーとして、年間売上を20%向上させた」。
• 怪しい場合: 職務内容のみで、成果が書かれていない。
例:「社内のプロジェクト運営を経験後、独立」。
2. 勤務期間の記載があるか
• 信頼できる場合:「5年間在籍し、◯◯のポジションでキャリアを積んだ」など、具体的な期間が明示されている。
• 怪しい場合:勤務期間が書かれておらず、「外資系で働いた経験がある」という一文だけ。実際は短期間の契約社員やインターンであった可能性。
3. 職務内容が具体的か
• 信頼できる場合: 職務内容が具体的で、専門的なスキルが伺える。
• 例:「外資系IT企業でクラウドインフラの設計を担当」。
• 怪しい場合: 抽象的で具体的なスキルや役割がわからない。
• 例:「外資系IT企業でプロジェクトに関わる」。
4. 外資系企業名の利用が過剰か
• 信頼できる場合:企業名はあくまで「どこで学んだか」の背景情報として使われている。
• 怪しい場合:企業名が主張のメインとなり、スキルや成果の詳細がほぼない。 企業名を前面に出すことで、実績を誇張している可能性。
具体例:信頼できる表現 vs. 誇張された表現
信頼できる表現
• 「⚫︎⚫︎(企業名)でマーケティングチームのマネージャーとして3年間勤務。年間売上の10%増加を達成したプロジェクトをリード。その後独立し、現在は中小企業向けのマーケティングコンサルタントとして活動中」。
誇張された表現
• 「外資系大企業でマーケティングを経験後、独立。現在は多くのクライアントにマーケティングノウハウを提供中」。
• →職務内容や実績が曖昧で、実際のスキルや成果が見えてこない。
なぜこうした表現を使うのか?
初心者や外部の人にとっては「外資系」というだけで信頼度が上がるため、企業名やブランド力を借りて自身を大きく見せる意図があります。しかし、実際のスキルや経験値は不透明である場合が多いです。
まとめ:冷静な判断が大切
こうした表現を見たときには、以下のポイントで判断してください。
1. 具体的な役職や成果があるか?
2. 勤務期間やスキルが明記されているか?
3. 企業名の利用が過剰ではないか?
講師の本質を見極めるためには、表面的なブランド名や抽象的な職務内容に惑わされず、具体的な情報を求めることが重要です。